光の気配
Kenta Yamamoto
自主制作 | 2019
前作「東京残光」では『光の気配』を感じるシーンを写真そのままに用い再現・保存を試みた.しかし,写真のままでは『光の気配』を表現するには密度が不十分であるという感覚が残ったままであった.そこで本作では,この『光の気配』を感じる素材部分のみに着目して作品化を行なった.本作には「漆喰」と「金属片」を用いている.「漆喰」には,厚み・温度・不均一性から生じるテクスチャの『息』が存在する.「金属片」には,群化させた際のハイライトのランダム性が存在する.この両者のメディア特性を用い,掴み所のない『光の気配』を平面上に固定した作品となった.